『 町洋食 垣内亭 』

EVENT

バリスタ2人の本気のあそび企画

 『プロしか知らない秘密の辞典 フラペディア vol.4  -バリスタの〇〇- 』 でゲストとしてきてくれていた藤岡響さん。その日のことは↑のBLOGをみてもらうとして、その帰り際に聞いた気持ちの悪い話(褒め言葉)と本気のあそびの話のことをきいているときに、「垣内亭」って話も転がってきまして…
「コース料理パターンで全然人数集まりますよ絶対!」
「むしろ、うちでやってくれるなら是非!!」
って話をしてたら、結構あっという間に実現の運びになりましたー
ちょうどカタチをつくっていくタイミングだったのが良かったです!!

飲む冷製スープ

さて、スタートです。
覚悟してくださいね、思考がおいついてこないと思いますよ。

トマトジュースとオレンジシュースをバランスをみてつくった混合液にコーヒー豆(ケニアのナチュラル)を挽いてバッグしたものを漬け込む。ケニアのナチュラルの甘みや酸が柑橘のフレーバーとフルーツトマトのような甘みと酸をいい感じに。この液に、ケニアのコーヒー豆でつくった香味油と挽きたてのコーヒーパウダーを胡椒のように散らす。そしてローズマリーを添えて。

1発目からコレですよ。んで「何、このバランス。」って。
で、ここから先はもっと省略して記載(正確には、説明不能。なので)していきますねー

鯛のカルパッチョ オレンジのヴィネグレット &さえみどり+旨味水(鰹、昆布)トリュフ塩スノースタイル

洋食のプレートを1つ1つ分解したコース。
もちろん、そのMENUも手抜きなし、気の効き具合もハンパなし。だって、垣内さんはもともとホテルのレストラン出身ですからね。

鯛には昆布の旨みをにじませ、柑橘の香り、野菜の甘み、苦味…それらを1つ1つ丁寧に、まるで科学の授業のように、そしてコースがこれからはじまるよ、っていうモードに完全にいれてくれました!!

こんなんがでてきちゃうんですよ!!  #バリスタやめたほうがいい

そして、それに合わせるペアリングは…
旨味の強い福岡八女のさえみどりを旨味水(鰹、昆布)で抽出。 旨味水で抽出したさえみどりを直前で加温し香りを高め、直前にさえみどりを50℃のお湯で低温抽出した高濃度の煎茶ショットをメランジェし注ぐ。そしてトリュフ塩をスノースタイルで。
鰹や昆布の海産物由来のアミノ酸、香りに茶葉が持つアミノ酸や渋みを加え、トリュフの香りをアクセントに。
これを口にすると、鯛を食べたくなっちゃうんですよ。これ、すごい不思議な感覚。

もー助けてーっていううれしい悲鳴ですよ。五感を全集中です!!

エビフライ ディル風味のタルタルソース &抹茶ラテのウォッシュ(ワイングラス)+炭酸(レモンとコリアンダー)

シンプルな海老フライ。でもクラシックに、洋食らしく、ハード目な衣が見て、食べて食欲をそそります!!ディルのたっぷり入ったタルタルソースをつけて1匹目を食し、2匹目はレモンでシンプルにいただく。1品目にもディルを散らしているところも憎らしい。
追いタルタルしてくれるところも堅苦しいコースではなく、カウンターサービスがお手の物のバリスタさん!!

とはいえ、このクオリティ!! #バリスタやめたほうがいい

はい、それに合わせるペアリング。
抹茶ラテをクエン酸でウォッシュし清澄化し、抹茶特有の旨味や牛乳特有の乳感口当たりのある白ワインの ような液体は、ノンダコトナイヨコンナノ。
ワイングラスで旨味と酸、芳醇な香りを楽しみつつ、シンプルな海老フライと行ったり来たり。一緒に提供されるレモンとコリアンダーの炭酸水でリフレッシュして頂き香りと共に余韻を楽しむ。

もはや楽しめているのか、なんかハードなスポーツに参加しているのか、アルコールじゃないので酔っているかのような感覚にも。

オムライス(デミグラス)& 自家焙煎ほうじ茶+スパイス(カルダモン)

いよいよメインのオムライスに。
提供してもらいコースのような説明、科学実験のようなパフォーマンスも続きましたが、やりたいのはフルサービスではなく、まちの洋食屋さんの要素も。
ってことで1階でどんな感じでつくるのか覗いてもらいながら、会話もしてもらいながら提供してもらうことに!!
これも楽しかったー!!
卵をフライパンで日を通していく姿、ケチャップライスを入れてトントントントン卵を巻き込んで皿にのせる姿、特製デミグラスソースをかける姿、そしてこの笑顔!!

#バリスタやめたほうがいい

どうですか、この仕上がり。
こってりに見えるソースは酸味があってさっぱりしてるから飲めちゃうよね!!
ここも追いソースを求める参加者が1階2階を行ったり来たりしてましたー!!

#バリスタやめたほうがいい

さて、ここにペアリング。
少量の熱湯でカルダモンのエキスを先に抽出し、さらに茶葉と熱湯を加えほうじ茶の香りを引き出す。さやまかおりと萎凋させたむさしかおりのブレンドしたほうじ茶の焙煎度合いは中煎りで華やかな香りのする浅めのほうじ茶は余韻が長く甘さが残り心地よい。

デミグラスとケチャップの酸にほうじ茶の苦味、渋みの相互関係でバランスをとるここでは引き算の美学。

プリンハイカラモード &チェリービールのフロート+ネルドリップ

クラシックなアラモードをハイカラに。
口当たりのよいプリンに苦味強めのカラメル。フルーツも添えられていて懐かしさもプラスされている。クラシックなものかな?と心の準備をしていたところを軽くいなしつつ、それをちゃんと受け止めてくれるやさしく紳士なプリン。

もうニタニタしっぱなしですよ、みんな。

#バリスタやめたほうがいい

そしてペアリングは続く。
プリンの添え物チェリーのストーリー性のペアリングはチェリービールのアフォガード。
これは心地よく、邪魔せずにすっきりしてくれる。

そして、洋食屋らしくクラシックなブラジルとガテマラベースの深煎りのブレンドで〆。甘味に濃い濃度で抽出したネルドリップ。ゆっくり時間をかけ香りを部屋に漂わせながら、プリンの仕上がりをジャストで迎え入れる2人のバリスタ。
老舗の喫茶店を懐かしむ雰囲気をだしつつ、新しい世界のはじまりを感じる、〆にふさわしいドリンク。

いつかまた食べたい時間、いつかまた体験したい世界

きっとこの企画は世に出て行ってしまったらきっとココにはもう来ないって企画段階からわかっていても、コースが進むにつれ楽しみが増していくと同時に終わるのが寂しくなる感覚はみんなあったと思いますよ。

ただ、このプロトタイピングを、この本気のあそびの1ページをFLAT STANDで刻んでもらえたことを誇りに思います。

でもいつかまた、ここでお会いできることもちょっとだけ可能性は残しておきますね。

「藤岡響」さん、「垣内祥太」さん、ありがとうございました。

#バリスタやめたほうがいい