フラットインタビュー vol.11 あさの🔰(前編)

VOICE

1つの出会いやきっかけから「あきのりかすや」と出会い、2023年3月に株式会社シンクハピネスに入職。LIC訪問看護リハビリステーションに所属し、4月から毎週水曜日にFLAT STAND の担当をしてきた「あさの🔰」。「あさのすぱいすかれい」「あさのよるのカフェ」「あさのひるの定食」…オリジナルの企画やパクリ企画も頑張りつつ、いろんな方にかわいがってもらい、1年10ヶ月ほど経過。めでたいことに産休に入るタイミングでいったん休学となります。その前に2025年2月現在のことをいったんアーカイブしておこうかってことでインタビューしたので、休学明けのいつかにまた続きをするとして、「あさの🔰」の現在地をみなさんとシェア。 
※「あさの🔰」はPT(理学療法士)です。
※あさの🔰:あ、管理人:  Wとして話し手を記載してます
※トップの画像は地域と映像のシュガーさん

出会いから入職、FLAT STANDに立つまで

W:フラスタでの勤務は本日いったんラストになるわけですが、どんな感じ?どんな心持ちなんすか??涙なしには語れない感じですか??(笑)

あ:(笑)
思っていたより自分ができなかったなぁ。課題がいっぱい見つかって、今ここにいるってかんじです。最初に来たのが「楽しそうだなぁ」っていうのがきっかけできた感じなので

W:「たまれ万博’23」の映像にも残ってるもんねぇ

あ:Sさん(武蔵野台商店スタッフ)に紹介されて、糟谷さんと初めてお会いしてシンクにつながって。最初に「境界線を曖昧に」って言っていたのはすごく印象的で…。そのとき話を聞いてすごくワクワクしてそのままシンクハピネスに入らせてもらって…。たぶんなんですけど、そのときの自分を振り返ると、病院にいるときに、【患者さんとPT(理学療法士)】【ドクターとPT】との関係みたいなものに違和感を感じていたんだど思っていて。それで病院を辞めて、屋久島に行って…。そのときPTだからとかではなく、自分次第なんだなぁって思っていたときの出会いだったんですよねー。

W:で、楽しいと思っていたフラスタに来たと思ったら、こんな髭眼鏡にシゴかれて…。大変なことですね(笑)

コミュニケーションってどちらかというと得意だと思っていたのに…

あ:それこそ唯一自信をもっていた「コミュニケーション」の部分をコテンパンにされて…(笑)
自分が思っていた得意が通用しないというか…。逆によかったんですけど広がったというか、やっと気づけたというか…。

W:別に忖度なく言ってもらって平気ですからね。「最初はめっちゃムカついた」とかね!!

あ:思ってないですよ(笑)!?

 W:いや思うでしょ!!逆にふつー思うよ。態度にもでてるし!!そりゃ最初ムカつくわけですよ。で、こっちもそれわかって言ってんだから。

あ:出てましたか??(笑)

W:いやいや(笑)全然顔に出てましたからねー!そりゃそうなのよ、基本。嫌なこと言われるんだから。めっちゃ納得してない顔してたし、「いや、でも…(怒)」ってなってたしね。「実際こういう考え方もあるんじゃないんですか..」みたいな話もしてたし確かにそういう見方も実際あるし、それはそれで正しいんだよね。あとはどうなりたいか次第ではあるんだけどね。でも、それはフラスタの外で関わる時点としてはよいと思うんだけど、「フラスタに立つ人」として、運営側としてどうなんだろうねって問いかけなんだよね。「1人の人として」楽しむのはもちろんありなんだけど、ホストに近い側としてやらなきゃいけないこともあるわけじゃん。なぜ、「自分がいいなぁっ」て思える場所が、こういう風に準備されたり、手入れしたりしているんだろう..みたいなことを週1でホスト側に立つ立場の人としては、その部分をつかんでもらいたいんだよね。
あるあるだけど、「外からて見てたらキラキラだけど、入ってみたら9割5部くらいはドブみたいな仕事なわけで…(笑)

あ:ホントに!ひたすら洗い物なんだなーって(笑)

W:まあそんなもんよ。で、嫌われることを言わなきゃいけないタイミングもあるし、でも実際嫌われる態度を取らなきゃいけないときにそん態度をとれない、とか。特にこどもたちに対しての部分はいろいろ学びになったと思うけど。

あ:いやぁ。ノーといえない…(笑)

W:そこは訪問だけやっていたら、気づけなかったかもしれないし、気づいていてもそこに向き合いきれないって専門職あるあるだからね。本職ではないところで、別のフィールドで得られたことを本職の現場の気づきにつなげるっていう方が向き合えたりもするよね、傷は伴うんだけど。人間の本質みたいなとこでもあるからさ。

あ:それこそ、それはPTという鎧を纏って、「患者さんたちに押し付けていたんだなぁ」って気づけたりもしましたねー

対話の中で気づける自分の中の自分

W:そういえばコレ聞いたことなかったんだけど、自分の家族が医療サービスを受けた時の話ってなんかのタイミングでしてたよね?なんのときだったけなぁ

あ:LIC訪問看護リハビリステーションの全体会議のときの「ターミナルケア」の話をグループでしている時ですかね。グループで話をしている時に、ふと浮かんできたことだったから、そういえばそうだったなぁっみたいな。

W:話しているなかで、気づける自分の何か、みたいなものとかそういう機会って大事だと思ってて。
それは人との会話だったり、なんかそこにいる人との空気感だったり、それが自分の中からこぼれてくるんだけど、一番自分がびっくりする、みたいなことってたぶんよくあるんだけど。そういう場だったり、そういう機会だったりってすごく貴重で。やっぱり自分の認識している自分と、他者が認識している自分って基本全然違うから。

あ:よく「キャラ設定」とか「演じる」とかって、フラスタにいる中で、しげをさんから言われた中の1つで結構自分の中では意識していることではありますね。

W:キャラ持ちの人はそのキャラを生かした方が方がいいとは思っていて、それは「あさの🔰」もそうだし、「あきのりかすや」「ランタンかおる」とかもオレはそうだと思っていて。で、オレは自分の中ではキャラ立ちしていなくて、なんとなくそのときそのときのABCDE…みたいな設定の中で選択していたり、全体の中での役割をみつけてそのように振る舞う、みたいなことをしてるだけで。だから基本はキャラを持っている人は羨ましいと思っているんだけど…

あ:私も羨ましいと思ってます(笑)

W:まぁまぁまぁまぁ(笑)それはみんなそうで。全部が全部いいわけではないし、強いわけではないじゃん。鬼滅の刃しかりワンピースしかり。強い人がみんなから好かれるわけではないし。それってキャラのところな気がするんだよね。「やさしい」はつくれるわけで。そのときやさしいって思われる行動をすればやさしいと思われるわけで…。根っからやさしい人もいるだろうけども。今度やさし過ぎると、スパッと切らないといけないときに切れないこともあるだろうし、切るのがいいかどうかわからないけど自分で切れないならだれかに切ってもらって、自分のやさしさでフォローします,,,みたいなこともあるだろうし、1:1の構図でなくした方がいいっていうのはあるかもしれないし。

あ:たしかに!
1:1 の構図でない方がいいってことに1年半で気づいた。よりその裏側にいる人たちに意識を向けられるようになった気がします。それはLICの現場でもすごく思うようになったんですけど、対利用者さんだけじゃなく、家族もいて、ケアマネさんや他のチームメンバーもいて
チーム戦みたいなイメージになったなって思ってます。

「専門職として、1人の人として」を行ったり来たり

W:現場に入っているけど気づけないけど、こっち(フラスタ)にいるときに「これって現場といっしょだよね?」みたいなことってすごい数体験していると思うんだけど。

あ:そういう風に話してくれますもんね、しげをさんが。

W:おれの場合はやっていることが「すべて現場に通ずる」と思ってやっているから。現場と基本的には変わらなくて、変数が変わってるだけって感じなんだよね。訪問なのか、来てもらうのか。その人が何かを抱えているのか、抱えていないのか。ポジティブなことをやろうとするのか、ネガティブなところで困っているのか。それをチームでやっているってことは在宅医療や介護もフラスタも同じなんだよね。オレが強くガツンと言ったら、Lanternの薫さんが優しめに受け止めてくれて…っていう感じは在宅の現場もいっしょじゃん。ってことは構造自体はいっしょだよね。目の前にいる人がどういう人で、どういう環境にいて構成メンバーはどういう人たちで、どこに向かっていくための何を求めているのかって部分が違うだけで、そんときに珈琲をもっているのか別の専門性を持っているのかっていうだけで基本的にやっていることが何1つ変わってないって感じなんだよね。その認識がちょっとでも伝わると、在宅にいくときにその視点をもっていると、よいかどうかはわからないけど、いろんな視点でみられるようになると思うし、1つの事例が他でも汎用できるようになるって体感があって。「あ、これって、あのときのあの場面でも使えるなぁ」みたいなものが掴めていくっていう…。それをそのまま他で使えるってわけではないんだけど、そういうデータの収納と引き出してきて最終当てる前にチューニングしたり、ちょっとずらして使う…みたいなことをするっていう…。JWAVEからNACK5に変えるとか、音量や音質はどうするかとか、ラジオから流すんじゃなくて奥さんの口からこのタイミングで言ってほしいとか、そのあたりの出力を変えるって感じだよね。
猪之助が正面かた突っ込んでいって、善逸が後ろから…みたいな感じだよね(笑)

あ:そうですよねー。構造化の部分でもありますよねー。しげをさんが言ってくれることの理解はできるようになってきたかなぁと思いつつ、自分がやってることはまだまだだなぁっていうのが現在地ですかねぁ。でもわかってきているからこそもどかしいというか…。

W:自分を操り人形のように動かしているっていう(笑)
自分がいるんだけどそこに主観も残しているんだけど魂ぬいて部屋の角からみてる的な…。それには一定の鍛錬が必要で、いつも言うけど、自転車が乗れるようになって、乗りながらなんかするみたいなことができるようになるわけで。

あ:わかってはいるんですけどねー。難しいですよねー。

W : まぁそれを1人でやる必要もないから、チームでやればいいわけでもあるしね!!

今回は限られた時間なのでこれくらいにして。
最後に、想造楽工 Valemtine POP UP 開催中だったので、造形作品をそのときの気分で選んでもらい、雑談しつつ今回のインタビューは終了とします!
象みたいなやーつを手に取った「あさの🔰」さん。なんでも受け止めてくれる大きさ、仲間のために動くっていう象を手に取ったのは、もしかしたら母になる直前の影響なのか利己的になりがちな自分に、利他的でありたいという気持ちなのかなぁなんて話もしたり、しなかったり。
まぁまた会いに来てくれるだろうし、どんなカタチで戻ってくるのか、を楽しみにしながらそのときに【中編】【後編】でもやってみましょうかね。みなさん、気長に待っててくださいねー

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『the town stand FLAT (FLAT STAND)』
2016.6月にOPENしたコーヒースタンドとコミュニティスペース機能をMIXした「まちのセカンドリビング」を目指したコミュニティカフェ。まちに暮らす人が1杯のコーヒーやワークショップなどのイベントを通じて、人やコトに出会い、関係性をつくり育んでいくための出入り口の役割を担うべく、さまざまなな活動を展開中。
運営は、訪問看護ステーション/居宅介護支援事業所を運営する株式会社シンクハピネス
◆過去のインタビュー記事◆(第4回からは管理人によるダラダラインタビュー)
フラットインタビュー vol.11 あさの🔰(休学前)
フラットインタビューvol.10 インターン生「あっこちゃん」
フラットインタビュー vol.9 LIC訪問看護リハビリステーション 谷川さん
フラットインタビューvol.8 RAFNIST(F.F.P.)宮崎さん、佐藤さん
フラットインタビュー vol.7 LIC訪問看護リハビリステーション 黒沢さん
フラットインタビューvol.6 あそびのアトリエzucco rocca みずぴー
フラットインタビューvol.5 Hi PRESS 平田有輝恵さん
フラットインタビューvol.4 ケアマネジャー石田英一郎さん
フラットインタビューvol.3 パティシエ 加藤薫さん
フラットインタビューvol.2 茶リスタ小山和裕さん
フラットインタビューvol.1 木彫作家 馬塲稔郎さん