フラットインタビュー vol.10 インターン生「あっこちゃん」(前編)
2024年からインターン的なやーつ(以後、インターンと呼ぶ)っていう研修制度を設けてまして、そこに参加してきた「仮称あっこちゃん」がインターンの6ヶ月間を通じて感じ、気づいたり、変化していったのかをインタビューしながら、見守ってくださったり、興味をもってくださったりする方で集まって、「ああでもない。こうでもない。」って話す場を設けられたらなーって思ってまして…。まぁとはいえ、そもそも「あっこちゃん」とはどんな人で、そもそも何を間違えてインターンに応募してきたのか。そのあたりを普段通り喋りながら聞いたことをBLOGの様にしてみることにします。
FLAT STANDとの出会い
自己紹介お願いします!偽名でもいいし、どんな人なのか、簡単に自分の口から教えてもらってもいいですか??
はい。普段は病院で看護師として働いていて、3年目になります。仕事としては、がん治療をされている方とか手術を受けられる方とか、人生の最終段階にある方と日々関わっています。
看護師さんですね。で、ここでは名前は「あっこちゃん」と呼んでおくことにしましょう。で、えーと住んでいるのは多摩地域なんでしたっけ?
そうです、多摩地域ですね。
なんやかんや、よく意味のわからないこの「インターン的なやーつ」を知ったのはなんだっけ??
私の母が訪問看護師をしていて、いろんな活動に参加させてもらっている中で、Basic Oral Careの集まりに糟谷が来たときに初めて知った感じですね。で、そこから「たまれオープンデイ」」にも来させてもらって、FLAT STANDにも初めて来たって感じですね。
そっかそっかそっか!マジで忘れてたわ!オープンデイだね!思い出したわ!
そのときに母と「いっしょに行く?」っていうので、「なんか行ってみよっかな」っていうのがはいzめですね。
あのオープンデイってどういう印象だったの?
たした他にも、医療、福祉関係の人もいたようなあわい記憶があるんだけどもc。。。
糟谷さんは単純におもしいろい活動をされているな、と思っていて。
そのときのオープンデイでははじめに、 「たまれ」の活動をなぜはじめたかっていう話の中で、「病院に勤めている時の患者さんたちの関係に『違和感』を思ったことが今の活動につながっている」ってことがあって。そこの違和感って、仕事をはじめてときって、だれしも『違和感』をもっていると思うんですけど、自分もその1人で、その『違和感』を日々流れていく時間の中で忘れていくというか、理想としてはあるけれど、現実は難しいんだなって思いに押しつぶされてしまって、そこの自分のやりたかったところ、本当は改革が必要なところを見逃して、見て見ないふりをしてしまいがちだと思うんです。そういう思いを曲げずに大切にしている大人を久しぶりに会ったっていう感じでしたね。
大人になり切れないこども的な?(笑)
(笑)。あ、でもちょっとこども心を忘れていない大人というか。 なんかそういう大人にあったの久々で、なんか新鮮だったんですよねー
もう40歳過ぎたおじさんですけどね(笑)
そのときは知らなかったから若く見てました!!
たしかに見た目も若くしてますからね!!で、たまれオープンデイでは必ずその話、なんではじめたかって話はしているんだけど、その部分がどう届くかっていうのはホントにそれぞれなんだけど。それが印象に残っているのは、今の「あっこちゃん」の看護師として2年目、3年目ってとこで自分がちょっと見ないようにしているっていう要因もあるのかなぁと思ったのかなー
「わからないもの」を「わからないもの」として受け取る力
あ、あと、アパートの中もズッコロッカとかPOSSEとかいろいろと見させてもらって、それこそLIC訪問看護リハビリステーションも見させてもらって、小さな区域のな中にごちゃ混ぜで入っているけど、なんかお互いに変に関わるでもなく干渉するでもなく、ただそこに存在しているだけっていうような感じで、最初に来たときにはすごく不思議な場所だし、よくわかんないなーって思いながら帰った記憶があります。
そうだよね!よくわかんないよね。オレもよくわかんないもん
説明はしてもらったけど、やっぱり全体としてはよくわからないことが多かったですね。
ホントそうで、それが結構正しい反応だと思ってて…
人によっては「ああ、そういうことなんですねー」ってわかった感で帰っていく人も多いんだよね。でも逆に「なにわかって帰ってだろう?」って思っている部分もあって。だから、「わからないものをわからないもの」として受け取ってくれたんだなぁっというのは嬉しいし、自分たちも「こういうものです!」って言い切るような発信はしていないし。「ただ存在している」っていうのはホントにそうだと思うし、自分たちの会社の一部でもないし、自分たちがコントロールしてるわけでもないし、とはいえ、こうありたいってことは伝えていたり、ぶつかることもあるし。そのまま受け取ってくれているんだなーと。
で、そんなオープンデイで感じた「糟谷が感じた『違和感』みたいなこと」と「なんだかよくわからない」っていうところの、よくわからない企画になぜ申し込んだんですかね??
「オープンデイ」でもよくわからないなぁって思っていたんですけど、インターンの募集でも「インターン的なやーつ」だったので、明確に何をやりたいとか、があったわけではなかったんですけど、とりあえずオープンデイにきたときに「来てよかったなー」とは思っていて、お話を聞いてワクワクするし楽しい時間をもらったなという思いは私の中では強くあって。インターンで何してもいいけど、とりあえずあそこに関われるならやってみたいなとおもって応募してみました。
こちらとしては「応募してきた人いるよー!?」ってなってたよ最初は。どこかでだれかが来るだろうなーとは思ってはいるんだけど、「実際きたー!」的な。やっぱり1人目って最初じゃん。だから難しいと思うんだよね、応募する方も。1期目だからホントにどんな感じだかわからないわけじゃん?だから、すごいなーって思ってたよね。
事前アンケートもあったじゃない?そこでも書いてもらっていたことのイメージとして、さっきも話していたけど、「たまれ」のことを、過大に見てるってことではなく、見えてるものをちゃんと見てくれてるなーって思ったし。んで、言語化しているなーって感心した記憶はあるよね。この年齢で、こういう視点で、こういう言い回しとか言葉のチョイスとか、すごいなーって。やっぱりこういうのって、結構わかったつもりになっちゃう感じにどうしてもなりがちなんだけど、わからないものをわからないまま受け止めることができる人なんだなーって思ったよね。で、1回面談して、「ホントにやります??」ってなって…
たしかに、そんな感じでしたねっ!
ひとまず何かやりつつ、何か見つかったらやってみればいんじゃないかーってなって…
はじまったインターンの初回は訪問看護の同行
そうね。何かしらアウトプットを1つするってことぐらいだったもんね?
そんな感じで始まり、5月からはじまって今日が5回目で、イベントに参加してたり、「あれ、今日も来てんの?」みたいなこともあったけど…。
ここまで関わって来て、印象に残っていること、人、景色でもいんだけどなんかありますか??順不同でいいよ。
LIC訪問看護リハビリステーションの同行ですねー。
私が病院で勤めている中で、おうちに帰るにあたって支援をするんですけど、1回退院されたら自分たちからは見えなくなってしまうっていう流れをずっと経験してきていて、「自分がいる医療は日常とはかけ離れてているなー」って思っていて。本来、看護師はその人らしく生きるっていうことを支援していく立場であるっていうのが、学生の頃もそう教わったし、社会人になってからも言われていることなんだけど、そこを担う人であるけれども、対象者を生活者として想像できない、というか、生活者として看るだけの素材を持ち合わせてないなっていうのを感じていたので、そういう人たちが自宅に帰った後にどうやって過ごしているのかっていうのを改めて見たいな、っていう風に思うようになったんですよね。なので、「同行できる」っていうのがすごく楽しみにしていて…。学生の頃も同行させてもらうってことはあったんですけど、見え方が違うっていう経験をさせてもらえてよかったなーって思ってます。
おもしろさも何重かでありそうだね。
同じような暮らしに入っているけど、学生の時に入っているときと、実際看護師経験を積んで入ってみるとでは、自分が見える世界が広がっているのもあるだろうし。 で、訪問看護っていうのを見ているんだけど、自分が真正面で入っているのではなくて、あくまで同行して来たものっていう、1.5列目でじっくり、ある種無責任に見られるっていう、その贅沢感はありそうだよねー
はい(笑)インターンの全体的な立場として感じてることなんですけど、一番おいしいところにいられるていう(笑)
そうか!!たしかにね!!
いやぁ、いいですね、インターンって(笑)
いい位置から祭り見られます!的な。中にも入っても見れるし、覗き見もできるし…。
ほんとに。こんなにいろんな目線で関われる立場ってありがたいなーって。
これ、でも、みんながみんな、訪問看護に同行できるかっていうのは今後社内的な議論をしないといけないんだけど、そういう意味でも1発目のインターンだからこそ感はあるね!!
で、ちょっと深掘りをしてみたいんだけど、「同じ同行で感じることに違いをあった」って、自分ではなんで違いを感じたんだと思う?
そうですね。
学生の時には、「訪問看護っていうのが何か」っていうのを学んで帰らなければいけなかったんですけど、今回のインターンでは、学ぶっていうよりは自分の興味があるところを見ることができるので(笑)
たしかにね(笑)それは贅沢だね!!
「この人は何が好きなのかなー」とか思って、本棚とか飾ってある写真とかも見ちゃうしね(笑)
あと、「ここの訪問看護ステーションはどんな感じなんだろう」とか、「ここで働く人がどういう風に今に至るのか」とか、そういう視点でも話を聞けたり…
めっちゃ贅沢!で、いい企画だなー、インターン。
同行してくれたスタッフからも「すごくしっかり質問してくれた」っていうようなポジティブな印象を話してくれたよね。いやぁいい経験してますね。
第1回から(笑)
これが1回目だったのがやっぱりすごくよかったんだなーって改めて思った。あー。でも、3回目とか最終回でもそれはまた違うよさもあるのかなー。でも1回目でよかったんだろうなって気がする。
私もはじめに会社の軸を一番知れたっていう意味でよかったなーって。
そして、「たまれ万博」へ
あとは緩い感じだろうけどなんかある??
2回目がたまれ万博で(笑)
(笑)あ、そっか。重たいね!1回目、2回目…
万博は受付をしてもらったり、友達が来てるから案内したり、とかしてたんだよね?友人にはきっと「これはなんなのか?」って問いをもらったんじゃないかと思うけど。
そうですね。その子たちはここにくるのもはじめてで、「どうだった?」って後からきいたんですけど「よくわかんなかったけど、私に連れられて回ったから楽しかった」って言ってました。
そうだよね。これ、だれか知り合いいないと楽しみ方わかんないよね。
ふつーのお祭りだと、イベントに来てその数時間だけきて楽しむって感じだと思うんですけど、「たまれ万博」は、再集合する場所って言ってたと思うんですけど、ホントそうだなーって思えました。いままで、ちょっとした弱いつながりをもった人が集まったり、主催者も参加者も関係性が構築されたり そこで土壌を耕していくっていう、そんなイベントなんだなーって感じることができました。
「消費型の1発のイベントにはしたくない」ってずっと言ってきてるのも聞いてるだろうし、糟谷がいっている「弱いつながり」みたいなことも頭に入っているからこそ、まぁそうやって言語化できるんだろうけど。やっぱりただ、ポンと来るだけだと体感しにくいだろうし、どうしても浅めの体験になっちゃうんだけど、ちょっと中に入って体験すると見えることや感じることがすごくあって。でも、これ3回くらいしか会って話してないから、まぁよくその若さでその解像度でて、かつ言語化するよねー
そういう風に感じることができた一番の要因は、「たまれ万博」があるよって、たまたま知ってきた参加者じゃなくて、運営側として、万博を企画するところでどんな思いがあったのかっていうのに触れたり、知ることができていたので、こんな風に思えたんだろうなってすごく感じますね。
さっきのLIC訪問看護の同行の話もそうだけど、贅沢なとこにいるよねー
っていうのが、これ、もうちょっと運営の深いとこに突っ込むと面倒くさいこととかそういうのも出てくるんだけど、ちょうどいい、一番贅沢な位置なのかもしれない
そうですね。一番いい席をもらって(笑)