フラットインタビュー vol.8 RAFNIST (F.F.P)宮崎さん、佐藤さん(後編)
「前編」は、F.F.P.が動き出すまでのプロセスや想いみたいなものを聞いてきました!
「後編」は、FLAT STANDや「たまれ」との出会いやきっかけ、そこから実店舗をもった今、そしてこれから(ちょっとたぶん無理…)のことを聞けたらなぁって思ってます。あ、あと『RAFNIST』というブランド名を変更した部分も聞きたいですね。
ちょっと話もそれちゃうくらいのゆるめのインタビューなので、ラフに読み流してみてくださーい!!
フロントマンとしての役割?
和 : そういえば「FLAT STAND」とか「たまれ」とかに接点できたのってなんだったんだっけ?
宮:プラッツでやってた「しごとバー」ですかね。
佐: そうそう。それでオレ反対したんだよね。オレらこれしかねーのに何しに出るんだよ?って。Tシャツとデニムしかないって中で参加しても、なんか印象悪くなるんじゃないって。
で、実際行ったらこいつ全然しゃべんねーんすよ。
宮:(爆笑)
和:しゃべれちゃうんだろうね。それって佐藤くんのもともとのキャラ?やっぱ演じてる??
佐:演じてますねー。
基本的にはめっちゃインドアだし。人のこと嫌いだし、
宮:佐藤をみててすごく思うんですけど、人って好きなことと得意なことは違うんだなーって。
佐:この前、ラジオの番組に呼んでもらって3人で入らせてもらったんですよ。そしたら、「借りてきた猫かよ!」ってくらいなんもしゃべんないんすよなんか。それをみて、「オレ、しゃべれる方なんだな」って思ったんすよね。
あと、全然別の話になっちゃうんすけど…。結婚式でスピーチしたときの話があって。
台本をつくって行ったんすけど、その前に台本読んでスピーチしてるのを見てたらイライラしてきちゃって、用意してきた台本破り捨てて、台本なしで全然違うことしゃべったんすよね。そんなこともあって「オレって喋れるんだ」って最近感じてるんすよね。
和:まぁ、喋れちゃうだろうなって思うよね。
佐:たぶん、その喋れるベースって、嘘つきってのもあるんすよね。
中学校一年のときに母校で怒られた時の話なんすけど….、ちょっと火遊びして仲間何人かで先生に怒られてたんですよね。で、そのときに「親に言ったのか?」ってときに、みんな「言ってません」って言ってる中で、「言いました。言ったらぶん殴られました」って言ったことがあったんすよ。あとから「佐藤言ったんだー。」ってみんなから言われたけど、『全く言ってない』っていう…
宮:オレ、そのとき、「これはついちゃいけない嘘だ」って思ったすけどね。
佐:でも、あの嘘で説教も終わったし、みんな救われてるからねー
宮:たしかに先生もクールダウンしてたもんね。
和:そういうのがうまいんだろうね。
佐 : あ、でもF.F.P.ではその手の嘘はついてないですよ!!
「たまれ」との出会い
宮:頼もしかったことももちろんあっって、有名な方が来た時も物おじせずに話ができちゃうんですよね。FANKY MONKY BABY’S のファンキー加藤さんがきたときも普通に話して、普通に服の説明してましたからねー。ちょっと笑いもとったりしてたし。オレは絶対ああはできないんですよね。
佐:それに関しては、ちょっとカッコつける感じになっちゃうんですけど、もう1つ理由があって…シンプルに自分たちの服に自信があるんすよ。それに関してはめちゃめちゃ勉強してるし、世界で一番うちの服について詳しいし、知ってる自信があるし。
前の会社の店のときにはこんなに自信もって話せなかったすよねー。
和 :自分のいいと思えるモノをやりたいからやってるんだもんね。オレもメーカーから現場まで流通のある程度の部分に関わってたからなんとなくわかるわ。売りたいと思ってないものもあるときには売らないといけないタイミングがあったり…そういうことにすごいストレス感じるじゃん!自分にも嘘つきたくないし。
佐: 自分もこの服のいいところはもちろん言うんですけど、ダメなところもちゃんと言うようにしますね。
和:それいいよね。そこに信頼がつくからね、やっぱり。
あ、で、どこで「たまれ」とつながったんだっけ??
宮:あ、そうそう。しごとバーで糟谷さんにつながって…
佐:で、フラスタでワークショップかなんかあるときに糟谷さんに会いに行って…みたいな。
宮:で、そのときはまだ「たまれ」って言ってないときだっとと思うんすけど。それと別で、会社の代表何人かで武蔵野台商店で飲もうみたいのがあって、そこで糟谷さんや〇〇さんや〇〇さんたちといろいろ話している時に、「303空いてるよ」みたいな話があって…
和 : いまみたいにいろいろ入ってない時期だよね?
宮 : そのときはほんとまだ入ってなくて、ズッコロッカが入って1ヶ月くらいのときくらいですかね。2019年の6月なんで。その頃、はじめてクラファンをさせてもらって¥150.000達成させてもらったんすよね、「府中のアパレルブランド立ち上げます!」って。で、それからPOP UP をいろいろとやっていって
和:FLAT STAND でやったもんねー。その頃、デニムとTシャツとかだけだったもんねー
佐:その頃は、売上とかホントたってなかってすからねー、ちょっとしか。そのあたりから、商工会議所でチャレンジショップを2020年の1月から6月でやらせてもらったり…。でもコロナの状況だったのでデータもあんまりとれなくて。
店舗をもつに至るまで
和 :あの頃は店舗に対するイメージあったの?外から見てたら、店舗を持ってないって部分も面白いことではあったから。
佐:でも、店舗は持ちたいよねって話はしてたよね。店舗もったらネオン管はつけたいよねって。
宮:行けば友達がいるって、なんか秘密基地みたいな場は持ちたいよねって。
佐:僕がやっぱり店舗で売りたいってのがあったので。やっぱ販売員だったので。
宮: 一番理想はwebで売上あがると経営的にはいいんですけど、それがやっぱり難しくてコテンパンにやられてますねー(笑)。なので結果として佐藤の店舗での売上に依存しちゃう部分が大きいってのが現状ですね。でもポジテイブにとらえると、佐藤がらしさを発揮できて、輝ける場所をつくれているっていう部分も大きいですかね。
和 : やっぱwebで買うって人より、「佐藤くんから買いたい」って人が多そうな感じがあるもんね。しゃべりながら買いたいもんね。
宮: 僕もF.F.P.はじめる前は、服とかそんなに興味もなかったんすけど、たまに「ちょっとコーディネートしてもらいたいな」ってときに実際に佐藤の働いているshopに行って、「こんなんいんじゃない?」って言われて買ってたんですよね。実際そのノリでココに来ている人も多いですよね。
和 : やっぱそうだよね。お客さんのレイヤーもおもしろいもんねー。
若いキッズからおれらおじさん世代なんかもそうだし、もっと上の人も着てるじゃん??結局、話に来てたり、コーディネートしてもらいに来てたり…もうそれぞれだもんね。お客さんとの関係性とかが他のいわゆるアパレルブランドとは違うなーって。
宮:一番下だと小学校5年生から、上は90歳まで…。今の子は高校生っすね。
– – – – -( 5分ほど接客対応中 ) – – – – –
和 : 今、お客さんの対応しているのをみていた中で思ったんだけどさ。なんかファッションブランドってより、やっぱモノづくり自体に拘っているから、接客してるのをみてると、モノづくりの人たちと話しているな、って感覚になったわ。なんか自分が服買いに行ってもそんなに多くない感じはあるよ…
佐 : でもなかなかないかもしれないっすね。作ってる人が売ってるってケースってなかなかないので。
宮:たしかにねー。
和:なんか売ってる感ってよりも作ってる思想みたいな部分が出てるような気がして…。なんかそれを今改めて感じたというか、自信がよりついてきたってのもあるんだろうし。製造工程に関わる作り手のこともリスペクトしつつ、とはいえ、「オレらもやるぜ!」的な感じもするから自分たちが大事にしてる部分は引かねーぞってのを感じるっていうか…。
「RAFNIST」が生まれるまで
和:「RAFNIST」にブランド名を変えたのは店舗を構えるタイミングで決めてとか、きっかけみたいのってあったりするの?
宮:そうっすね。これ、佐藤の目線とオレの目線で違うのかもしんないなー
佐 : ま、メインのところは違うかなってとこは違うかなって感じはあるすけど、考え方的には一緒かなー。
宮:最終的には着地してるしね。
僕の目線でいうと、F.F.P.っていうブランド名を聞いて、服を連想する人が多くなかったって思ってて、自分で接客してて。だから、ブランド名をコンセプトとイコールにしちゃった方がいいのかなって思ったのが1つすかねー。やっぱり説明に1つ、「F.F.P.」って「Fuchu Forest Park」ってことで…いうところを挟むんですよね。
和:たしかにねー。でもブランド名を変えるって結構思い切らないとできないというか、そのあたりの変えることに関しては3人の中でああだこうだなかったの?
宮:ありましたありました!
佐:「RAFNIST」って言葉を出したのはオレなんですけど、最後まで「どうすんの?」って、「ホントに変えて大丈夫なの?」って言ってたのもオレなんすよね。それは、僕が一番接客してるんで…
やっぱ「F.F.P.」についてきてくれてる人たちもやっぱりいて、その人たちにどうやって説明していくかっていのも考えないといけないし。逆に、「『F.F.P.』ってなんの略なの?」って聞かれて「『Fuchu Forest Park』なんですよー」っていう接客のトークが1つ増えるんですよね。なので、店頭で話す分には結構使えているんですよね。
これからどうやっていくのかって部分もあるけど、まだできることっていっぱいあるなーって。自分たちでも「F.F.P.」って言っちゃうときもあるよね。
宮:あるある。
和:いまは「F.F.P.」と「RAFNIST」が同居してる感じもあるけど、ここからまたどういう風になっていくかってとこもあんのかな。
宮:そうですね。昔から知ってくれているお客さんだったりは、インディーズの頃のF.F.P.を知ってるって感じでF.F.P.って呼んでくれてたりしますね。
まだまだこれからのことですけど、今後の展開としてECで全国とかって考えると必要になってくるかなーとも思ってます。そのときには「Fuchu Forest Park」ってよりも「RAFNIST」なんだろうなって。「オレ、府中じゃないし…」ってならないように。
あと、橋口がブランド名のF.F.P.って名前になんかしっくりきてるんだか、きてないんだか…って感じもあって。で、「RAFNIST」をブランド名にするって話がでたときにかなりしっくりきてたっていう。実は、ブランド名を「RAFNIST」にしようって一番推進してたのは橋口なんすよね。
和:じゃぁ、結構ゴリゴリに話して、現在にたどり着いてる感じなんだね。
宮:そうですね。
佐:ただそもそもの「RAFNIST」って言葉については、「うわ!でた!!」みたいな感じがあったんすよねー
宮:そう。去年の3/31 に僕と佐藤が「たまれ」の303で2人で話してるときに佐藤が「RAFNIST」ってぽろっと出した言葉で。
和:なんかブランドイメージとあってるよね。
しっくりきてるよね。佐藤くんのイメージと、ブランドイメージと。もしかしたら、いろいろ聞いてるからっていうのもあるんだろうけど…。店舗の色とかネオンとかもちろん拘ってるだろうし、ロゴの意味合いみたいのも文章で読んだけど、それでしっくり来ないブランドって全然あると思うけど、そういう感じないもんね、それはハマってるってことなんだと思うよ。
今ぶつかっている課題感も
和:あれ、そういえば、ここっていつからだっけ?
佐:2月10日っすね。ただ、6月から POP UP をしていたので….
宮:いろいろとおかげさまで…。
和:これから先のことで意識していることってあるの?
佐 : 直近の課題は「ラインの確保」ですね。今、ありがたいことに店舗もあって、買ってくださる人たちもいて、なんとなくこれくらい売れるかな?ってのは掴めてきているんですけど。生産が1ヶ月遅れるとかって本当に致命傷で….。この前もそうだったんですよね
和:1ヶ月って致命的だね。季節感とか含めて欲しいタイミングでモノがないってきついよね。
佐:いや、ホントそうなんすよ。まぁでもここ1年に限らずここは課題ではあったんすよね。
和:とはいえ、時代の変化もめっちゃあるでしょ?
宮:コロナ真っ只中だと国内縫製工場も暇だったんですけど、コロナがあけてみんな忙しい感じになってくと大量注文の方を優先しちゃいますよね。もちろん、自分たちのものを優先してくれるところもあるんですけど。結局は生産ラインが確保しきれていないっていう…
ただ、「生産ラインの確保」に関してはサボっていたって部分もあるんですよね。実際2年以上前から課題としてあげていたけど3人の中で誰も動けてなかったっていうことなんで。
和:大変だろうけど、きっとまぁそれも楽しんでいくんだろうなって今日のインタビューで勝手に思ってます。今日は忙しいとこ、ありがとうございました!
⬇︎「RAFNIST」 web shop から抜粋
A brand originated in Fuchu City, Tokyo.
I do what I want to do. I do not do things I do not want to do.
CONCEPT : #RAFNIST #究極の地元着 #RAFNIST(ラフニスト)
RAFNISTの “ RAF ” には二つの意味がある。
1. ラフ( rough )・・・毎日身につけたくなるようなラクな服
2. 笑う( laugh )・・・笑顔が溢れるシーンで着ている服 / 着た人の心が喜ぶ服
ラクな服を着る笑顔豊かな人。
そんな人を指し、F.F.P.が造った言葉。
それがRAFNIST。
#究極の地元着
地元の友人と会う時に着るような服。
肩肘張らないラクな服。
それでいて「それどこの服?」と聞かれるような、
あなたの個性を演出する服。
それがF.F.P.の考える究極の地元着。
「後編」はここまで。
まだまだ聞きたい今後のこともありますが、それはみなさんそれぞれ店舗に行って聞いてみてください!!今回は、店舗にお邪魔してのインタビューだったので、ちょっと落ち着かない時間もあったり、お客さんが来店して接客で中断する時間もあったり。でも、実際にお客さんとの関係をその場で見れたり、人の流れや雰囲気なんかも体感できて、いい時間でしたー。
フラットインタビューvol.8 RAFNIST (F.F.P.) 宮崎さん、佐藤さん(前編)
フラットインタビューvol.8 RAFNIST (F.F.P.) 宮崎さん、佐藤さん(後編)
◆過去のインタビュー記事◆
フラットインタビューvol.8 RAFNIST(F.F.P.)宮崎さん、佐藤さん
フラットインタビュー vol.7 LIC訪問看護リハビリステーション 黒沢さん
フラットインタビューvol.6 あそびのアトリエzucco rocca みずぴー
フラットインタビューvol.5 Hi PRESS 平田有輝恵さん
フラットインタビューvol.4 ケアマネジャー石田英一郎さん
フラットインタビューvol.3 パティシエ 加藤薫さん
フラットインタビューvol.2 茶リスタ小山和裕さん
フラットインタビューvol.1 木彫作家 馬塲稔郎さん