「タマレ縁側プロジェクト」episode.2
そもそものルーツ。
なにはともあれ、多磨霊園駅の界隈で「タマレ」と呼ばれる村みたいな生態系の原点は、やっぱりFLAT STAND。でももーちょっと遡ってみるのはいい機会だなぁ、と思い出してみます。
運営しているのは株式会社シンクハピネス。LIC訪問看護リハビリステーションを運営する府中にある会社です。看護師やリハビリの専門職がご自宅にお伺いし、日常的な健康管理や暮らしの中でのリハビリ、看取りなどもさせていただく在宅医療に携わる業務を行っています。あ、この「タマレ縁側プロジェクト」に関わってくださる方の数人はこのお仕事でのつながりというかご家族だったりします。
そんな会社が、「なんでカフェやってんの??」って腐るほどに聞かれたと思います。でも答えられていたかはわからないし、きっと今でも伝わるかわからないんですが、ちょっとだけ答える努力をしてみようと思います。(下写真は2020.10に移転してきた本社事務所)
「医療」「福祉」がどうあったらいいか、いっしょに考えたい
「急に家族が倒れて…」「私自身が手術を受けて…」
こういうことって本当に急にやってくるんですよね。で、どこに相談したらいいの?半身麻痺?地域包括??ケアマネ??カイゴホケン??ってどんどんわからない中で話が進んでいって…
なんか遠い存在としての「医療」「福祉」ではなくて、もっと暮らしに近いところに「医療」「福祉」が転がっていたら「困ったときに相談できるダレか」や「困った時が身近に起こった時のことも考えておく」っていうような場所や関わりみたいなものが地域の中にあった方がいいんじゃない??ないならつくる??ってノリも大きかったような気もしますよねー
で、つくりはじめちゃったんですよねー
これ、わかります??FLAT STANDができる前からつくってるとこの途中経過ですね。元はパチンコの景品交換所。
ここの1階でコーヒースタンドみたいにできたらいいよねー、って初打ち合わせして、現場を見にいって気がついたらやっぱり2階も使わないって選択肢なくない??ってことで勢いもあったよね、絶対。
そんなこんなでつながりのあった「t-plaster」さんにお願いしてつくってもらいました。今でも言語化できないことがほとんどな気もしますが、その頃はもっともっと言語化できてなかったはず。そんな状況の中でキーワードや想いとかを拾ってくれてできた空間が出来上がったと思います。
「五感を使って過ごせる」ってとこはキレイなつるっとした壁やテーブルとかじゃなくて質感があって、どこか懐かしく感じたり、ひのきも一部材料として使用して木の匂いも感じることができたり、40年前の団地の窓枠を使ったりすることで歪んだ光を取り入れていたり…..。
これから「コミュニティみたいなものをつくっていきたい」ってとこでは、この古い建物やこの環境を生かして古材をつかったり新材を使うのは古いものも新しいものもいっしょにいて成り立つ、とか、いろんな個性があってそれが1つの空間をつくっているっていうのも鎧張りの壁の木材も耳付きにしてもらうことで個性豊かな表情になったり。
そんなコミュニティの中で「医療」や「福祉」も当たり前に並んでいて、そこでいっしょの視点で考えたり話したりできる、そんなFLATな関係性をつくりたい。ってのがFLAT STANDって名前にもつながるですよね。でいうとFLAT CAFEではなくSTANDなのは、あくまで主役はきてくれる人でありみんなだから、そこに寄り添うSTANDとして存在できたらいいな、と。
語り尽くせない細部へのこだわりもたくさんあるので、改めて隠れミッキー探すイメージでみにきてください!!笑
「破壊からの創造?」「創って壊す??」文化
今考えてみると、この頃から創る前に壊すってことをはじめからしていたんだって気づきもあったり。もちろん壊すときには敬意をもって。
タマレも「life design village FLAT」として動きはしました。そこも破壊からだったなーと。
下の写真102にはじめて外部の人を呼んできてもらったときですね。写真ではみえないとこですが、壁紙剥がして畳も剥がして、ホームセンターやIKEAに買い出し行って、加工して床作って…って。
そんなことをしながらデザイナーさんに描いてもらった図面やイメージを共有しながら、なんかこのタイミングで集まることのできたというか、来てくれたメンバーと酒飲みつつ顔合わせ的な集まりをした記憶があります。
そして、1日1日重ねて、coco marcheに向けてまた壊しはじめるんですよねー。しかも結構、急になんですよねー。
「ココ抜けるよね?」
「ココでワークショップやってもらいたい」
「こっちはパン屋さんで、こっちはものづくりの人が入って…」
よくぶった切りましたね!?
ロゴも描いてもらったり、配管も塗ってみたり…
そして、coco marche を無地に終え、銅版画のプレス機が運び込まれ「Hi PRESS」の前身の「デコボコウボウ」が入居し、そして翌年にはお菓子工房のLanternさんも入居。最初に描いたスケジュール感でもないし、予想していない図面とも違ってきたけどなんかイメージが少しだけ見え始めた、そんな頃なのかもしれないです。
そして、あれやこれやの間に空室が埋まっていくってフェーズに進んでいきます。それはまた時間にでも!!
「タマレ縁側プロジェクト」episode.1
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