プロフェッショナル – パティシエ薫の流儀 –
いつもとちょっと違うLaboratory Lantern
Laboratory Lantern のある、とある101で静かに開催されたイベント。この一言から始まりました。
「パティシエ加藤薫の本気のケーキを食べてみたい」
普段明るく、親しみやすいキャラクターの下にある強い想い。可愛く、美味しいスペシャルなケーキや、こんな感じがいいなって想いを叶えながら、自分が今つくりたいケーキを、やってみたいことをやってみたらどうなるか。
特別な空気感
今回のオーダーは1つだけ。
「シンプルでクラシックなケーキをください」
素材選びから、質感や甘み、香りのバランス…、何層にも重ねられていく匠の想いがどんなカタチになるのか。
いつもとはちょっと違う緊張感のある空気。
やっぱりこういう演出も大事ですよね。
まずはご参加いただいた御礼とご挨拶。
そして、お洒落な炭酸で主役を受け入れるご準備を、ってことでライムとローズマリーの風味が心地いいペリエで乾杯。
そしてこれからはじまる体験にワクワクする気持ちを沈めるように、
目を閉じて「どんなケーキか」を想像する時間。
「丸いケーキ?四角いケーキ?」
「どんな色のケーキですか??」
目を閉じたまま、会話をしながら…、ここで本日の主役が登場!!
いつもとはちょっと違う、特別なケーキ
何層にも重なり、ずっしりと。それでいて高級感のある光沢のチョコレートケーキ!!
エピソードの話もありつつ、説明に。
ヴァローナ社のマンジャリってちょっと酸味を感じるチョコとほろにがキャラメルを合わせたシャンティーショコラ。下から積み重なる層は、「りんご(紅玉)をキャラメリゼしたもの」「濃厚なカスタードクリームを湯煎焼きしたクリームブリュレ」「カカオの風味と濃い赤色が特徴のジェノワーズショコラ」「シナモン風味のアーモンド生地のビスキュイカネル」….ってこだわりが詰りまくってる!!
そして、目の前で仕上げを。カットして、ホワイトチョコをかけて、リング状になったショコラ・デコールをのせて…、そしてそして仕上げに銀箔とパウダーゴールドを。
ちょこんと白いカワイイのはホワイトチョコのガナッシュと生クリームを合わせた軽めのクリームにクランベリーのパウダーをふりかけて…
没入していくライヴパフォーマンス
1つ1つの説明をしてもらいながら、1人ひとりにサーブされるケーキ。
それはもはやアートの領域。
すごく贅沢な時間が流れつつ、あたたかい光に包まれているような安心感。
大切に切り取って、口の中に運んでいくと、なんといっていいか…
「うまい!!」
「おいしいーーーっ!!」
「何これ??」
プロフェッショナルの仕事
1つの層ごとに食べてももちろん美味しい。でもケーキとしての仕上がり感も半端ない!!
湧いてくる興味や疑問にも目の前で答えてくれる。
こんなやり取りも含めて特別な時間ですよね。
いつも表には出さないし、当たり前にしているプロフェッショなるこだわりや技術。
そういう部分って本人はあまり意識してなくても、ファンは興奮しちゃうことってよくあるけど、まさにソレ。
もちろん味や技術だけでなく、参加者がくる前からお迎えして、それからどうやって出会意を作ってコミュニケーションしてお見送りするのか。
「ヤラレター」って感じですよね、これは。
いつもは誰かの「想い」をお菓子にしてお届けしている薫さん。
今日は思いっきり自分の「想い」を詰め込むことができたかな?
パティシエ加藤薫の「想い」は、
この怪しくて素敵なイベントにご参加いただいた方には伝わったと確信しています。
緊張しているっている本人のことばからは見えないプロの姿が其処にはありました。
素敵な時間をありがとうございました。